Googleアナリティクス(GA4)を見ていると、
- 「Yokohama」
- 「Shinjuku」
- 「Minato」
- 「Osaka」
など、特定の地域ばかりが上位表示されていて、
「本当にこの地域のユーザーが多いの?」
と疑問に思ったことはありませんか?
実はこれ、GA4ではよくある現象です。
結論から言うと、多くの場合は実際のユーザー所在地ではなく、IPアドレスをもとにした“推定位置情報”の影響です。
この記事では、
- なぜこの現象が起きるのか
- データをどこまで信用してよいのか
- Web担当者としてどう見るべきか
を分かりやすく解説します。
Googleアナリティクスの地域データは正確?
結論から言うと、GA4の地域データは完全に正確ではありません。
Googleアナリティクスは、ユーザーの位置情報をGPSで取得しているわけではなく、アクセス時のIPアドレスをもとに地域を推定しています。
そのため、
- 実際に横浜に住んでいる
- 本当に新宿からアクセスしている
とは限りません。
Google公式ヘルプでも、以下のように説明されています。
IP から導き出した地域情報は必ずしも正確ではない。
出典:地理データについて | アナリティクス ヘルプ
また、Googleのポリシーでも、
IP アドレスは、おおむね地域に基づいているため、ユーザーが使用するアプリ、サービス、ウェブサイトはいずれも、IP アドレスからユーザーのおおよその現在地に関する情報を推定および使用できる可能性があります。
出典:ポリシーと規約
と記載されています。
つまりGA4の地域データは、あくまで参考値・推定データとして扱う必要があります。
なぜ「Yokohama」「Shinjuku」が上位表示されるのか
通信事業者やデータセンターの影響
「Yokohama」「Shinjuku」「Minato」などが表示されやすい理由の一つが、通信インフラの集中です。
大手キャリアやプロバイダ、データセンターなどの設備が都市部に集中しているため、実際のユーザー所在地とは異なる地域として判定されることがあります。
特に以下の地域は表示されやすい傾向があります。
- Shinjuku(新宿)
- Minato(港区)
- Yokohama(横浜)
- Osaka(大阪)
そのため、全国からのアクセスでも、GA4ではこれらの地域に偏って表示されるケースがあります。
モバイル回線による位置情報のズレ
スマートフォン利用者は、携帯キャリアの通信網を経由してアクセスします。
そのため、実際の現在地ではなく、キャリア側のネットワーク拠点が地域として表示されることがあります。
特にBtoCサイトではモバイルアクセス比率が高いため、地域データにズレが発生しやすくなります。
VPNや企業ネットワークの影響
VPNを利用しているユーザーは、接続先サーバーの地域で判定される場合があります。
また、企業ネットワークやセキュリティシステムを経由している場合も、実際とは異なる地域が表示されることがあります。
近年はリモートワーク環境も増えているため、この影響は以前より大きくなっています。
GA4の地域データは信用していいの?
細かい地域分析には向かない
GA4の地域データは、市区町村レベルでは誤差が発生しやすい特徴があります。
そのため、
- 「新宿ユーザー向け施策を実施する」
- 「横浜からのアクセスが多いから広告を出す」
などを、GA4の地域データだけで判断するのは危険です。
大まかな傾向分析には使える
一方で、
- 都道府県単位
- 国内・海外比率
- 大まかなエリア傾向
を把握する用途では参考になります。
重要なのは、「正確な住所データ」ではなく、マーケティング分析用の参考データとして扱うことです。
GA4の地域データの正しい見方
市区町村ではなく広い単位で見る
「Shinjuku」など細かな地域ではなく、
- Tokyo
- Osaka
- Okinawa
など、広いエリア単位で見る方が実態に近くなります。
他データと組み合わせて判断する
地域データだけで判断せず、以下のようなデータと組み合わせることが重要です。
- Search Console
- 広告配信データ
- 問い合わせ情報
- CRM
- 実店舗データ
複数データを組み合わせることで、より現実に近い分析ができます。
急激な増加は異常値も疑う
特定地域からのアクセスが急増している場合は、
- ボットアクセス
- 社内アクセス
- VPN経由
- 海外スパム
などの可能性もあります。
特に小規模サイトでは、数件のアクセスだけで順位が大きく変わることも珍しくありません。
地域分析を行う際の注意点
GA4は完全な実測データではない
GA4は以下のような要因の影響を受けます。
- Cookie制限
- ブラウザ制限
- Consent Mode
- Googleシグナル
- サンプリング
そのため、地域データも100%正確な位置情報ではありません。
データを「鵜呑み」にしないことが重要
GA4では、数字を見るだけでなく、「なぜこの数字になるのか」を考えることが重要です。
特に地域データは、仕組みを理解した上で解釈する必要があります。
まとめ
Googleアナリティクスで「Yokohama」「Shinjuku」「Minato」などが多く表示されるのは、実際のユーザー所在地ではなく、IPアドレスによる推定の影響であるケースがほとんどです。
そのため、地域データは以下のように扱うことが重要です。
- 市区町村レベルは鵜呑みにしない
- あくまで参考値として見る
- 他データと組み合わせて分析する
- 異常値はVPNやボットも疑う
GA4では、「数字をそのまま信じる」のではなく、データの仕組みを理解して解釈することが、Web担当者に求められます。

