Notionで会員サイトは作れる?調べて分かったNotionの得意なこと・苦手なこと

先日、知人から「利用中のオンライン講座プラットフォームを解約してNotionで会員サイトを作りたい」という相談がありました。

これまでNotionで会員制サイトの構築はしたことがなかったので、今回私なりに調べて分かったことを共有します。

ちなみに、Notionで構築したサイトの外部公開は要件外だったため、Notionサイトについては本記事では触れていません。

目次

結論:会員サイトはNotionで作れる

結論から言うと、Notionで会員制サイトを作ることは可能です。

ただし…、というのは想像がつくかもしれませんが、Notionには得意・不得意があるので、様々な制限がつくのも事実。

やりたい事がNotionで実現できるのか、本記事を読みながら整理してみてください。

まずは必要な機能の洗い出し

今回は次のような要件でした。(※機密情報漏えい防止のため、一部設定を変えています)

相談者

経理の動画講座を提供するオンラインスクールを運営しているんだけど、専用ツールを解約して、Notionで会員サイトを作ることはできますか?

そうですね。まずは、現状の会員登録から受講開始までの流れを整理して必要な機能を洗い出してみましょう。

今回相談いただいた知人が使用しているteachableの場合、会員登録やログインから決済、動画の閲覧まで全てがteachable上で完結していました。

<会員向けに必要な機能・ページ>
・決済機能(サブスク)
・会員登録、ログイン機能
・動画レッスン受講ページ など

また、teachableのような専用ツールには、運営者向けに会員情報や売上データ、コースの管理機能など様々な便利機能があります。

しかし、Notionで会員サイトを作るときには、高度な分析機能などは諦めて、最低限必要となる機能のみ残すことにしました。また、決済はstripeを利用する想定です。

<運営者向けに必要な機能・ページ>
・運営スタッフ管理
・会員管理
・動画アップロード、コース管理 など

Notionで出来ること

必要な機能が整理できたので、これらがNotionで実現できるのかを調査しました。
(※Notionは機能のアップデートも多いので、記事を書いている2024年8月現在の情報という点ご了承ください。)

Notionで出来ること

  1. 情報整理とタスク管理の一元化
    Notionの最大の強みは、その情報整理能力です。会員向けのコンテンツや資料を一元管理し、視覚的に整理することができます。例えば、各レッスンページを作成し、受講順序をわかりやすく表示することが可能です。また、タスク管理機能を活用して、会員に進捗状況を見せることもできます。
  2. 簡単な会員管理
    Notionのデータベース機能を使って、会員情報を管理することができます。例えば、会員ごとにプロパティを設定し、どのコースを受講しているのか、支払い状況はどうなっているのかを一目で確認できるようにすることができます。シンプルな会員サイトを運営する場合は、この方法でも十分対応可能です。
  3. コラボレーション機能
    Notionは複数人でのコラボレーションが得意です。運営スタッフ間での情報共有やタスク管理も容易で、各スタッフが自分の役割に応じたページにアクセスして作業を進めることができます。また、コメント機能を活用して、リアルタイムでフィードバックを行うことも可能です。

Notionでの実装が難しい機能

  1. 決済機能
    Notion自体には決済機能が備わっていないため、サブスクリプションの支払いを管理するには、外部ツールの連携が必要です。
    たとえば、Stripeなどの決済サービスを使って、決済が完了したユーザーにNotionページへのアクセスリンクを共有する方法が考えられます。
    しかし、手動での対応が必要になる場合もあり、自動化が難しいため、運営者の負担が増える可能性があります。
  2. ログイン機能
    Notionは基本的に個人やチームでの使用を前提としているため、専用のログイン機能はありません。アクセス権限の管理は可能ですが、会員ごとに異なるアクセス権を設定するのは複雑で、特に多数の会員を持つサイトでは管理が煩雑になる恐れもあります。
    この場合、Notionのシェアリンク機能や、特定のユーザーにのみページを表示させる制限を駆使する必要がありますが、完全な会員制サイトのように動作させるのは難しいと言えます。
  3. 高度な分析機能
    Teachableなどの専用プラットフォームには、売上データや会員の行動分析を簡単に行える機能が搭載されていますが、Notionにはそのような高度な分析機能はありません
    運営者が詳細なデータを把握したい場合は、外部の分析ツールを利用するか、手動でデータを収集して管理する必要があります。

まずは試しに作ってみよう

実際の構築はこれからですが、まずは図のように、決済はStripeなどの外部サービスで行い、Notionに手動でゲスト追加をして必要なページの権限を振っていく、という形でスタートしてみることにしました。

Zapierのようなワークフロー自動化ツールや、その他外部サービスを使えば、多少楽にできるところもありそうですが、まずは安全第一。

今回は少人数のオンライン講座ということもあり、シンプルな運用を試してみて少しずつ改善していく予定ですので、またアップデートがあれば追記します。他にNotionで構築する上でいい方法があればぜひ教えてください!

Notion構築に言えること

会員制サイトに限らず、Notionはシンプルで感覚的に使える点や柔軟なカスタマイズ性が魅力でもある一方、できることが多すぎて、どうしても複雑な作りになってしまいがちです。

大抵のことは、Notion自体の機能や外部連携を駆使すれば、無理くり形を作ることはできますが、必ずしもそれが使いやすいものになるとは限りません。

せっかく一元管理したのに、管理や操作の手間が増えては元も子もないですよね。

Notionで会員サイトを構築する場合は、目的や用途、メリットデメリットを把握した上でうまく活用できるといいですね!一緒に頑張りましょう。

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この記事を書いた人

Ellyのアバター Elly Webディレクター

現役Webディレクターです。

これまでクライアント企業様と関わってきた中で感じたWeb担当者様の疑問や悩みを解消できるよう、少しでもお役に立てるような情報の発信を心がけています。

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